事故現場で全部払うと口約束をしてしまった!効力は?

思いがけない事故で、動揺して冷静な状態を保てる人は少ないと思います。

そして相手から

「どこ見て運転しているんだ!ふざけるな!」

などと言われたらパニックになってしまいます。

申し訳ない気持ちもあり「すみませんでした。全部払いますので…。」

とつい口約束をしてしまうことも。

しかし、いざ保険会社に連絡してみると

「これはお互いに過失割合があります。過去の裁判例を見ても80:20ほどですね。」

こんなケースは事故担当者からすると、あるあるです。

現場で口約束をしていた場合、100:0を認めてしまった場合どうなるのか?

どこまで効力はあるのか?解説していきます。

事故現場での口約束は基本的に無効!効力はない

事故現場で口約束をしていても、その約束は無効になります

言った、言わない、の水掛け論にもなりますし、本当に言っていたとしても効力はありません。

その理由は代表的なものとして以下の3つがあります。

・事故で動揺しており、冷静な状態でない
・相手から直接言われて、断れる状態でない
・交通事故の知識がなく、100:0の事故となるか知らなかった

これらの3つの理由から、現場での口約束は効力がありません

法律用語で「錯誤(さくご)」と言って、裁判になったとしても、その約束は効力がないものと判断されます。

事故現場で一筆書いてしまった場合の効力は?

相手の怒りが収まらず、

「口約束では信用できない。全部支払うと一筆書いてくれ」

と強く言われて、断ることも出来ずに一筆書いてしまったという方もいるでしょう。

これでは後から「そんな約束はしていない」なんていうことももちろん出来ません。

しかし、現場での一筆書いたとしても効力はありません

先ほどと同じ理由です。

・事故で動揺しており、冷静な状態でない
・相手から直接言われて、断れる状態でない
・交通事故の知識がなく、100:0の事故となるか知らなかった

このような状態に当たるので、一筆も無効となります。

契約者の意向で保険会社は100:0で対応してくれるか?

「とはいえ、本当に不注意で事故を起こしてしまった。
私の修理費は自分で払うので、自分の保険でなんとか相手の修理費用を全部払ってくれないか?」

そう考える契約者もたくさんいらっしゃいます。

ところが保険会社は、いくら契約者の希望だからといって、100%を支払うことはありません。

あくまで過去の判例をもとに、賠償として必要なものを支払います。

もちろん100:0の事故であれば、全部支払います。

しかし80:20の事故を、契約者の希望があったからと100:0で対応しません。

なぜなら裁判になったとして、100:0の事故とはならないからです。

保険会社は契約者が支払うべきものを代わりに支払います。

契約者が払う必要のないものを、保険会社が払うことはありません。

とはいえ、少しであれば柔軟に対応してくれる可能性もあります。

まずは自分の保険会社と相談してみましょう。

保険会社が払わない分を自己負担で支払う必要はない

「相手に全部払うと約束をしてしまった。
それなのに保険会社は80%しか払ってくれない。
そんなとき、残りの20%を自分が払う必要があるのか?」

結論から言うと、支払う必要はありません。

繰り返しになりますが、保険会社は契約者が支払うべきものを代わりに保険金で支払います。

つまり裏を返すと、保険会社が払わないものは契約者が負担する必要はないのです。

保険会社が払わないと相手はかなりの確率で、

「保険会社が払わないなら、あなたが残りを負担するべき」と主張してきます。

賠償論とか裁判とか関係ない。

現場で約束したんだから、人として義務を果たすべき

など言ってくる方もいるでしょう。

気まずい気持ちもあるので、支払いたくなる気持ちも分かりますが、支払う義務はありません。

とはいえ、「穏便に済ませたいので支払いたい」

というケースもあるでしょう。

確かに残りを払えば、解決は早まります。

金額にもよるでしょうし、まずは保険会社の担当者と相談しましょう。

 

相手から直接電話がかかってくる時の対処法は?

相手の怒りが収まらず、直接連絡がくることは予想できる展開です。

「保険会社が払わないと言っているが、全部払うと約束しただろう。早く払ってくれ」

約束をしてしまった手前、なかなか困ってしまいますよね。

保険会社に連絡しているなら、相手からの電話に出なくてもよいです。

もしくは「保険会社に伝えます」と言って、すぐに保険会社に連絡しましょう。

保険会社は、相手に直接の連絡をやめるよう伝えてくれるはずです。

それでも連絡をやめないときは、担当者が弁護士をいれるなどの法的な手段を講じてくれます。

関連記事「事故の相手、被害者から直接連絡が来るときの正しい対応方法は?

 

まとめ

事故現場での約束は、口約束でも一筆を書いたとしても効力はありません。

しかし、相手に不要な期待を抱かせることになり、トラブルの元となります。

事故現場では約束はせずに、すぐに保険会社に連絡することが一番です。

そして警察へ連絡しましょう。

お互いに警察がいれば、冷静に話し合うことが出来ます。

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